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あらすじ:とある古ぼけたオモチャ屋で、ひっそりと暮らすオートマトンの姿があった。彼の名は「モモヒキ」 オーナーは昔冒険者だった老人だが、今は痴呆でまったくモモヒキを扱うことができない。 そんな中、ジュノから遊びに来た孫がモモヒキを連れ出してしまう。モモヒキと孫の運命はいかに。 拝啓、ご主人様。 私は今、お孫さんと一緒にコンシュタットへと足を運んでいます。 どうやらこのバカ……じゃなかった、わんぱくなお孫さんはジュノに帰りたい模様です。 なんで私まで連れて行くのか不思議ですが、ここまできたら仕方ありません、道中日記をつけて 後でお送りしたいと思います。 まさか、こんな形で教えて頂いた文字が役に立つとは思いませんでした。それでは。 コンシュタットの曲がりくねった道を、転びそうになりながら走り抜ける姿があった。 その主はオートマトン「モモヒキ」を連れ出したバカ孫であった。(以下バカ バカ「ねえ、モモヒキ! 早くおいでよ!」 モモヒキ「マッテクダサイ、ワタシハソンナニ ハヤクハシレマセン」 バカ「なにやってんのさ、ポンコツだなぁ」 モモヒキ「コンナフザケタ モクセイ(木製)フレーム デ ドウシロト……」 モモヒキは可哀想なことに、ボケジジイの趣味で木製フレームに換装されていた。 こんな体では戦闘はおろか、通常の行動にも耐久性に問題がある。 彼はあらゆる意味で、「室内専用マトン」になっていたのだった。 バカ「おじいちゃんも趣味悪いよなぁー」 モモヒキ「ワタシハ ハコイリ ダ ソウデス」 バカ「箱になんて入ってなかったじゃん」 モモヒキ「モウ イイデス……」 そして始末の悪いことに、この孫は途方もなくバカだった。 モモヒキはこの孫に好き勝手に行動させると、こいつどころか自分の身まで危険であると感じていた。 モモヒキ「アノ……ココハ ゴブリンナド キケンナジュウジンガイルノデ チュウイシタホウガ……」 バカ「大丈夫、大丈夫! そんな時のために家から持ってきたハープーンがあるんだから!」 モモヒキ「ソレ、イチバンヨワイヤリデハ……」 バカ「伝説の突き技!パワースラッシュ!TP300%!!!」 モモヒキ「パワスラ ハ リョウテケンデス……」 しきりに素振りをするバカを見て、モモヒキは見えないため息を吐いた。 そもそもこのバカはTPが貯まるのだろうか? それが彼には疑問だった。 バカ「あ!あんなところにでっけぇー●んこ! パワスラいくぜっー!」 モモヒキ「チョ、アレハ ミミズ デスヨ!」 何を勘違いしたのか、バカはハープーンを振り上げてミミズに突進していった。 ここでモモヒキのスペックに触れておくが、木製フレームで武装は無い。 唯一身の周りのことが出切るように両手がマニピュレーターとなっており、物を掴むことはできる。 バカ「いてぇー! これ●んこじゃねぇし!」 モモヒキ「ソンナトコロニ アルワケナイデショウ! シカタナイ、カバンノナカノ クロスボウデ……」 モモヒキはクロスボウの引き金を引くと、バカの横をかすめてミミズに命中した。 バカ「よっしゃー!経験値ウマー!」 モモヒキ「ナンデ コンナコトニ……」 バカ「よし!このままここで2〜3LV上げてこうぜ!」 モモヒキ「イ、イヤデスヨ! ワタシハ セントウヨウジャ ナインデスカラ」 バカ「いーから、いーから! ジュノに行ったらアダマンのボディにしてやるから!」 モモヒキ「ゼッタイ ウソダ……」 こうしてモモヒキは、ジュノに行くまでの長い道のりをバカと共にすることとなった……。 つづく |
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